◇酸??塩基??

さて、この化学関係コーナーを始めて相当経ちますが、ここで、化学には大変重要な「酸&塩基」
について説明したいと思います。
まず、「酸」と言う言葉は結構知っている方も多いかと思います。でも、「塩基」はあまり聞いたことが無いはずです。では、最初に塩基からやって行きましょう
塩基とは、"簡単に言うと"アルカリの事なんです。しかしこれは飽くまでなので、取りあえず今の所は塩基=アルカリだと思っていてください。
塩基には、次のような性質があります。

  1. OH-(水酸化物イオン)を持つ。
  2. 酸と反応して、塩と水を生じる
  3. 強弱がある

    まず、1は置いといてください(ぁ・・・
    2ですが、酸と反応して、塩と水を生じるとあります。このとおり、塩基は酸と反応すると塩と水ができます。「塩」は、「しお」と読まないで下さい(笑。「えん」と読みます。特に、「水ができる」という事を、覚えておいてください。
    では、例として分かりやすい、塩酸水酸化ナトリウムの反応式を下に示します。

    HCl + NaOH → NaOH + H2O

    ご覧の通り、反応後に水が出来ています。また、塩化ナトリウムという塩もできています。この式は覚えなくてもいいですw
    では、この反応でしか水が出来ない!と言うわけでは無いということを、2つ目の違う反応式で証明しましょう。今度は、硫酸水酸化ナトリウムの反応式です。

    H2SO4 + 2NaOH →Na2SO4 + 2H2O

    はい。やっぱり反応後は水が出来ています。また、硫酸ナトリウムという塩もできています。っと、ここで注意!!!!
    「塩化」と付かない物は塩ではない なんて、思わないで下さい!!硫酸が関係すれば「硫酸塩」というれっきとした塩ができます!
    これで、「塩と水を生成する」という事がなんとなく分かっていただけたかと思います。

    では次に1について説明しましょう。
    これは、少々難しいので、ここで化学をキライになったりしないで下さいね!(懇願
    まず、「水酸化物イオンがある」とは、どういう事なのかというのを大まかに説明します。
    アルカリ金属、またはアルカリ土類金属が水と反応すると、必ず水酸化物になります(水酸化ナトリウム(NaOH) ・ 水酸化カリウム(KOH) ・ 水酸化カルシウム(Ca(OH)2)など)。という事は、これらは全て「塩基」という事になります。
    次に、アンモニアですが、気体のアンモニアアンモニア水は、別物です。
    アンモニアは、水に溶けると水酸化アンモニウム(NH4OH)と言う物質になります。という事はどういうことかというと、水酸化〜となっているので塩基です。
    このように、「水酸化〜」と付く化合物は全て、水酸化物イオンがあります。そして、それをOH-と表します。(上の赤で示した「OH」が、水酸化物イオンです)

    次に3の「強弱がある」についてです。
    強弱というのは、要するに強い塩基・弱い塩基があると言うことです。
    アルカリ金属・又はアルカリ土類金属の水酸化物は、全て「強塩基」です。一方、アンモニアは「弱塩基」です。
    これを決めるのは「電離度」というものなのですが、ちょっと新しい事が多すぎると思うので、ここでは省略します。もし「知りたい!」という方があれば、「雑談の間」の北海道エリアにカキコしてください♪
    ここでは取りあえず、「塩基にも強い・弱いがある」ということを押さえておいてください。

    さて、次に酸についてです。「えぇ〜・・・・まだ覚える事があるのかよ・・・」と思うかも知れませんが、酸の性質を取りあえず下に示します

    1. +(水素イオン)を持つ
    2. 塩基と反応して、塩と水を生じる
    3. 強弱がある


    気づいた方もあるかと思いますが、ほとんど塩基と性質が似ています!
    2については、先ほどは塩基の立場で見た所を、今度は酸の立場で見ただけです。

    3ですが、酸にも塩基と同じように強弱があります。
    強い酸には、硫酸硝酸塩化水素酸(=塩酸)などがあります。弱い酸には、酢酸(酢の主成分)炭酸などがあります。炭酸も、酸の一種だったんですよ!知ってましたか??(ナメルナ
    また、こちらも「電離度」によって強いか弱いかが決められます。

    さて、飛ばして飛ばして1についてです。
    塩基のときは、OH-(水酸化物イオン)がありましたが、酸の場合は「H+(水素イオン)」があります。
    水素イオンの場合、ほとんどが分子式の頭にあるので、割と見分けやすいと思います。ということで化学式を見てみましょう。
    H2SO4(硫酸) ・ HCl(塩化水素酸) ・ HNO3
    はい。頭に「H」がありますね。赤で示した「H」が水素イオンです。

    さぁ、最後に少し言って終わりにしましょう。
    イオンというのは、「+」と「−」で引き合います。丁度、磁石のような感じです。では、水素イオンと水酸化物イオンが反応したらどうなるか。これだけ確認しておきましょう。

    + + OH- → H2

    おぉ!水が出来ました!酸には水素イオン(H+)があり、塩基には水酸化物イオン(OH-)があるので、酸の水素イオンと塩基の水酸化物イオンが結合して(H2O)になり水が出来ます。
    と、ここで、「酸と塩基が反応すると水が出来る」ということの理由が分かったかと思います。水が出来るのは、この為だったんですね。
    ここら辺で、「酸&塩基」の説明を終わりたいと思いますが、質問・訂正箇所などありましたら、「雑談の間」へカキコお願いします!大歓迎ですから、気軽に書き込んでください♪
    また、この「酸&塩基」に至っては+αの説明を作る事がありますので、その時はまたお願いします(何が!?
    では、これで説明を終わります。

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