◇化学反応式の書き方◇

  さぁ、今回は今までのような「〜とは何か?」というような説明とは少し変わった、"化学反応式の書き方の説明です。
  一応、説明する際に使われる言葉について説明しておきます。
  まず、化学反応式の「=」の左側にある式が左辺、右側にある式を右辺といいます。
  また、結果を右辺に書きます。
T.数を合わせるべし!

  いきなりこう言っては何ですが、「数を合わせる」という言葉は、あまり気にしないで下さい(ぇ
  とりあえずは簡単な物から化学反応式に変えていきましょう。では、マグネシウムと酸素の反応を化学反応式にしてみます。

@Mg + O = MgO

  上の式は、まぁ分かりやすいように書き換えたものです(この式を「@の式」とします)。では、下の式を見てください。

A2Mg + O2 = 2MgO

  実は、この式(Aの式)が、本当の式なんです。・・・といわれても、イマイチ分からないかと思います。
  まず、酸素というものは、原子が単体で存在する事はありません。つまり、たいていの場合"O2"という分子として存在しているのです。
  しかし、マグネシウムを普通に酸化させた場合、二酸化マグネシウム(MgO2)にはなりません。これはどういう事かというと、酸素原子が1つ余分という事なんです。
  本当は@の式のようにしたい所が、酸素原子が1つ余分でそう言うわけにいかない!そんな時に、係数を使います。
  Aの式のMgの左側についている数(この場合2ですね)・・・これが係数です(MgOの左についているのも係数です)。これは、マグネシウム原子が2つ分という意味を表しています。ではどうしてMg2としないのでしょう?
  なぜならば、Mg2というものが無いからなんです。マグネシウムは、酸素とは違って原子が単体で存在します。と同時に、マグネシウムだけで分子を作る事がありません。なのでマグネシウム原子が2つ分とあらわしたい時にMg2と書けないのです。
  そしてAの式の右辺、2MgOについて説明します。MgOに付いている係数(この場合は2)は、マグネシウム原子に付いていた係数と同じ意味をもっています。
  要は、MgOが2つ分という事です。
  Aの式の左辺に、MgとOが2つずつあるので当然MgOも2つ出来上がる事になります。よってこのMgOに「2」という係数が付いた というわけです。
  さて、もう気づいた方も居るかと思いますが、Aの式では@の式が2回分行われているんです。
  とまぁこの辺で「数を合わせる」という意味が分かってきたと思います。

U.式に出てきた物質は消滅しない!

  まぁ、上に同じく、「式に出てきた物質は消滅しない」という言葉も、あまり気にしないで下さい(マタカヨ
  では、下の式を見てください。

B2HCl + 2Na = 2NaCl + H2

  これは、塩酸(HCl)とナトリウムの化学反応式です。
  左辺に「2」という係数をつけないと、水素分子(Hでなく、H2)ができないので、2NaClと共に数合わせしてあります。
  この式には、右辺にも「+」が出てきちゃいました。これを言葉に直すと、「塩酸にナトリウムを入れたら、塩化ナトリウムと水素が発生した。」となります。」
  と、ここで下の式を見てください。

C2HCl + 2Na = 2NaCl + H2

  このように、気体となった部分だけ「↑」を付けてあらわす事があります(赤い字の部分)。
  また、気体にが発生したらその気体もきちんと書いてください!化学反応式に出てきた物質は消滅しないので、こういった気体を書かないと「あれ?水素はどこ行った?」とか、「塩素は?」とかいう風になってしまうので注意してくださいw。   では、下に練習として塩酸とマグネシウムの反応を式で解いてみましょう。

練:2HCl + Mg =

  先に、この先に出来上がる塩化マグネシウムという化合物の化学式を言っておきます。
  塩化マグネシウムの化学式は"MgCl2"です。
  じゃぁ、続きを書きます。

練:2HCl + Mg = MgCl2 + H2(↑)

  これは、Cの式よりも簡単だったと思います。塩酸とマグネシウムを反応させたら塩化マグネシウムと水素が発生した、という化学反応式です。
  しかし塩酸の分子が1つでは塩化マグネシウムを作るには塩素原子が1つ足りないので、数合わせのために塩酸の分子を2つにします。
  その結果、水素原子が2つ余ったので、原子同士がくっついて分子になったというわけです。
  ・・・ここまで来て言うのもなんですが、化学反応式の右辺と左辺を分ける記号は「=」ではなく「→」です。今回は分かりやすいように「=」を用いました。m(_ _)m

  さて、化学反応式の説明をそろそろ終わりたいと思います。とは言っても、これに限っては未完成なので更新をしていく可能性があります。なのでその時はまた、見に来てくださいねw。
  あと、化学反応式の練習問題が欲しい!という方は、「雑談の間」に書き込みお願いします。tritonが真心こめて(?)問題をお作りします。 そして、どの説明にも書いていることではありますが、疑問・質問・訂正箇所などありましたら、お気軽に「雑談の間」の北海道エリアにカキコしてください。
  ではこれで、化学反応式の書き方の説明を終わります。

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