さて、この実験コーナーもとうとう5回目に突入しましたが、今回はBTB溶液の代用品を作りましょう!
BTB溶液とは、酸か塩基かを調べるための重要な薬品ですが、何と言っても高い!
私にとっちゃぁ、高すぎるほど高いんです・・・。
ところが、そんな高価な薬品でも代用への道というのはあったわけです!
今回使用する重要な物、それは・・・・紫キャベツ!
今まで、幾度となく私は紫キャベツを使って酸か塩基かを調べてきました。その際、紫キャベツを茹でるという方法をとっていたわけですが、これでは色あせが早いし腐りやすい。おまけに大量の紫キャベツを使わなくてはいけなくて、経済的にも不便でした。
しかし!今回考え付いた方法で行けば、紫キャベツを5g程度使うだけで済むのです!
まぁ長話もこの辺で切り上げて、材料の確認をしていきましょう。
使用する薬品類
- エタノール 25ml(エチルアルコールともいいます。消毒用でも大丈夫だと思います)
- 紫キャベツ 5〜10g (極めて適当な数字なので、大体、千切りを指で1つまみぐらいで十分です。)
使用する道具類
- ゼリーの空きカップ (下の、陶器の器に入る大きさなら何でもOK)
- 陶器の器 (お湯を入れるので、割れやすいものは控えてください)
- 割り箸 (多分染まっちゃうので、染まって大丈夫なものなら何でもOKです)
- フィルムケース (基本的に何でもOK)
以上になります。薬品類は過去最少です(どうでもいい
最初に注意をしますが、エタノールは可燃性です。絶対に火元のそばで扱わないで下さい!
では、早速作っていきましょう!(今回も写真無しで勘弁願いますm(_ _)m)
@エタノールを、フィルムケース上部から1cmぐらいの所まで注いで、ゼリーの空きカップ(以下 空きカップ)に入れます。(これで大体25mlです。入れすぎないようにしてください)
A紫キャベツを千切りにして、1〜2つまみ、エタノールの入った空きカップの中に入れます。(水気は切ってあるほうがベストです。)
B陶器の器に熱湯を張って、その中に空きカップを浮かべます。そして、浮かべたまま割り箸でかき混ぜます。(これは、エタノールを加熱するためです。加熱したほうが色が良く出ます)
ここで注意!!加熱すると蒸発しやすくなり、燃えやすくなります!なので、この状態で一番、静電気や火に気をつけてください!また、蒸気を吸うと酔っ払う事があるので気をつけてください(笑))
C3〜5分ぐらい(紫キャベツの色が薄くなるまで)かき混ぜ続ければ紫色の液体ができるので、この液体をフィルムケースに移します。(水などが入らないように気をつけてください。また、直ぐにフタをしてください。)
あとは紫色の液体が冷めれば完成です!
ですが、最後に重要なことを申しておきます!使用する時は、10〜20倍に薄めてください。
薄めたら、ほとんど色が見えなくなりますが、酸に触れればピンク色に、また塩基に触れれば緑色に変わるので、薄めすぎと思わないで下さい。
まぁ、まさかとは思いますが念のため。原液の入ったフィルムケースのなかに水を注いだりしないで下さい!
薄める時は原液を少量、他の容器に移してから薄めるようにしてください。どうしても分からない!という方は、下の絵を参考にして薄めてください。
作った原液はたったの25mlですが、薄める事で250〜500mlになります!
エタノールは100mlで約300円ですから、25mlでは大体75円です。紫キャベツを値段も含めても、たったの80円程度で出来てしまうから、経済的です!
ちなみに、このように"酸か塩基か"を調べる薬品をpH指示薬(pH検査薬)といいます。
pH指示薬にはBTB溶液というものがありますが、環境にはあまりよくありません。しかし、今回の紫色の液体は天然色素なので、生活排水として流しても全く問題がないんです!
これからも地球環境を考えた代用品をドンドン考えていこうと思いますので、よろしくお願いします!
さて、これから「紫色の液体」と言うのはちょっと長すぎるので、ムラキャベ液というようにします。実験棟などでこの名前が出てきたら、今回作った紫色の液体の事だと思ってくださいw
変色一覧を以下に示します。
強酸性 → 赤
酸性 → ピンク
中性 → 透明(極薄紫)
塩基性 → 緑
強塩基性→ 黄
では、そろそろ第5回目の実験を終わりたいと思います。
疑問・質問・変な箇所などあれば、「雑談の間」の北海道エリアに書き込みお願いしますw
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